「沖縄の土に魂を刻む ~陶芸家・國吉清尚~」

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丹尾安典さん(早稲田大学教授)太古の土器がたたえる生命力や大自然の荒々しさを封じ込めたような独特の器。1999年、「世紀末の卵シリーズ」と銘打った個展を最後にして、沖縄に生きた一人の陶芸家が55歳の生涯を終えた。その人の名は國吉清尚(くによしせいしょう)。國吉は若くして沖縄陶芸界を担うことを期待されながら背を向け、独自の道を切り拓いていった。濱田庄司や秦秀雄といった陶芸界の巨匠や目利きに認められた作風を捨て、「焼き締め」という、釉薬を使わず、土を炎の力だけで焼き締める古い技法に向った。沖縄古来の土や窯を調べ上げ、普通なら1200度で焼成するところを國吉は1300度にまで上げた。炎が土を焼きつける荒々しい表情を極限まで引き出そうとしてのことだった。それは炎が勝つか、器が勝つかという壮絶な闘いに他ならなかった。激しい生きざまそのものを刻み込むような苛烈な作陶を続けた知られざる魂の陶芸家・國吉清尚の姿を紹介する。

丹尾安典さん(早稲田大学教授)

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