シリーズ仏の美(2) 黄金の浄土 庭園の浄土 ~平泉 中尊寺・毛越寺~

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平安末期、およそ100年間にわたって東北を治めた奥州藤原氏。その当主三代の遺体が眠る岩手県平泉の中尊寺金色堂は、屋根以外すべて金に覆われた、皆金色(かいこんじき)の阿弥陀堂である。
光り輝く堂内には、3つの須弥壇(しゅみだん)が並び、それぞれ、阿弥陀三尊を中心に11体1組の諸仏が安置されている。平安時代の仏師・定朝一門の作と伝えられる穏やかな顔立ちの仏たち。像の高さはいずれも70センチ前後だが、皆圧倒的な存在感を示す。
金に加えて、金色堂をさらに輝かせているのは、荘厳(しょうごん)と呼ばれる工芸、装飾の数々。
きらめく貝殻を漆で固めて模様を描く螺鈿(らでん)細工や、金工の技の数々…。金色堂には平安末期の工芸技術の粋が集められているという。
盛岡大学教授、大矢邦宣さんは、金色堂には、権力の誇示や、自らの霊びょうの飾り立てに留まらない、奥州藤原氏が平泉に築こうとした〝この世の浄土〟、東北の平和への強い思いがうかがえるという。
また、代表的な浄土庭園として知られる毛越寺庭園には、美しく計算された空間美が組み込まれていると造園家、涌井雅之さんは見ている。
紅葉に包まれた平泉に、2つの仏の美、仏の世界を訪ねる。

出演 大矢邦宣さん(盛岡大学教授) 涌井雅之さん(造園家)

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