「記憶に辿りつく絵画 ~亡き人を描く画家・諏訪敦~」

「亡くなった娘を絵画で蘇らせて欲しい」。1人の画家に来た依頼だ。
画家は独自の写実表現で注目される諏訪敦。
諏訪は以前、舞踏家の大野一雄を1年にわたり取材し、連作を描いた。そして7年後に100歳を迎えた大野を再び取材し描いている。諏訪は写実的に描くだけでなく、徹底した取材を重ねて対象となる人物と向き合い、人間の内面に迫ろうとする気鋭の画家だ。
依頼したのは、2008年の5月、南米ボリビア・ウユニ塩湖で交通事故に遭(あ)い炎上死した、鹿嶋恵里子さん(当時30)の両親である。鹿嶋恵里子さんは結婚も決まり、結納式から10日後の突然の悲劇だった。
依頼した内容は、諏訪の絵によって快活な娘を蘇(よみがえ)らせて欲しい、というものだ。
亡き人を描くために彼はわずかな手掛かりを求め、さまざまな取材・手法から彼女の特徴を探っていく。自分の表現としての作品性と、依頼した両親の娘に対する思いをどのように1枚の絵画に描いていくのか。諏訪が悩み、葛藤していく様を撮影した。
番組では6か月にわたり諏訪と依頼した鹿嶋さん家族を取材。親の思い・亡き人と向き合った彼の苦悩と完成までの軌跡を追った。
出演 三脇康生さん(精神科医 美術批評家)
VTR出演
大野慶人さん(舞踏家)
松井冬子さん(画家)

ETV特集「忘れられた人々の肖像~画家・諏訪敦満州難民を描く」 - チャンスはピンチだ。
諏訪の父は昭和20年、家族とともに旧満州へ渡った。3か月後にソ連軍が侵攻、たどり着いたハルビンの収容所で母と弟を失くす。父は8歳だった。諏訪は17年前に亡くなった父の手記で初めてそれを知る。父の無念と苦しみを受け止め「忘れられた人々」を絵でよみがえらせたい。開拓団にいた人を訪ね、中国の現地を旅した諏訪。死んでいく祖母の...

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