「光を 色を!もっと高い山へ セガンティーニのアルプス」

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19世紀末、スイスアルプスの自然を生涯をかけて描き続けた画家がいます。
イタリア生まれの画家ジョヴァンニ・セガンティーニ。アルプスの自然の中で暮らし、自然を探究し、農村に生きる人たちの素朴な暮らしを描きました。
幼くして両親を失い、生きる為にミラノの美術学校で絵を学び画家として独立したセガンティーニ。都会での暮らしを嫌い、光を求めてアルプスへと移り住みました。
最初に居を定めた1200mの高原サヴォニンでは、色彩輝く風景を表現する為に「色彩分割法」という独自の技法を考え出し、強い光、やさしい光、あらゆる光を色で表現することに成功しました。
その後1800mの高地マロヤに移り住み、より厳しい自然の中で自分と向き合いながら、目に見えない内面世界を風景の中に象徴的に描き込むことに挑戦します。特にこだわり繰り返し描いたのが、母と子の姿でした。失った親への思いと、生命の根源である母性に対する思い。複雑な感情を表現しています。
さらにセガンティーニが挑んだのは、アルプスの自然の集大成『アルプス三部作』でした。誕生から死までの命の循環、巡り来る季節の循環、自然のあらゆる循環をパノラマの画面に描き込もうとしました。そのために、2700mのシャーフベルク山頂に登り、山の上で絵を完成させようとします。しかし山頂で腹膜炎を起こし、41歳の若さでこの世を去りました。
より光あふれる高みを目指して、自然と格闘し続けた画家セガンティーニ。
番組では、なぜ彼がそれほどまでに高みを目指したのか、セガンティーニを愛する画家と共に、初夏のスイスの風景の中にその足跡をたどります。

出演 2011石川直樹さん(写真家・登山家)
千足伸行さん(美術史家)

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