「孤独 闇 そして光へ~鉛筆 木下晋~」

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鉛筆一本で、人間の孤独や闇と向き合い続ける画家がいる。木下晋(すすむ)、64歳。畳一畳分もある巨大な紙に、鉛筆だけで、老人の顔や手を浮かび上がらせる。しわの一本一本、肌の手触りまで感じられる精緻な画面は、圧倒的な存在感で見る者に迫る。
木下が描くのは、ホームレスや、認知症の老人など、社会の闇に追いやられて生きる人々の姿。「モノクロームの豊かな階調が、人間の奥深くに秘められた闇と光を感じさせる」と、海外でも高く評価されている。
この春、木下は一枚の大作に挑んだ。昨年末87歳で亡くなった詩人・桜井哲夫さんの肖像画。ハンセン病の療養所で生涯を過ごした桜井さんと木下は、長年交流を重ねてきた。亡くなる半年前、桜井さんが木下に言った。「自分が“合掌する姿”を描いてほしい」。木下から東日本大震災の話を聞いた桜井さんからの願いだった。これまで人間の深い闇を見つめてきた木下、しかし今回は“光”に浮かび上がる桜井さんの姿を描こうと決めた。重い宿命を背負いながら生き抜いた桜井さん。木下は記憶をたどりながら、どう鉛筆を走らせるのか。制作の現場を密着ドキュメントする。
出演 木下晋さん(画家)山折哲雄さん(宗教学者)

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