「荘厳なる天平の祈り 第65回正倉院展」

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天平時代にシルクロードを経て伝わった天皇ゆかりの宝物など、9000点を保存する正倉院。その一部を公開する「第65回正倉院展」が、今年も錦秋の奈良で開かれる。螺鈿やラピズラズリで装飾を施した「平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)」、キジの羽毛を用いた「鳥毛帖成文書屏風(とりげじょうせいぶんしょのびょうぶ)」など華麗な工芸品からは、大陸から日本にもたらされた、高度な文化と技術の粋をみることができる。中でも「鹿草木夾纈屏風(しかくさききょうけちのびょうぶ)」は、彫刻を施した板木で複数の色を染める日本最古の草木染め。今は途絶えた技法を、染色家の吉岡幸雄さんが再現。また、今年は聖武天皇が敬った仏教に関係する工芸品も数多い。注目は23年ぶりに出陳される「漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん)」。仏前で香をたく台座で、黒漆や金箔を塗った蓮弁に鳳凰や獅子などが鮮やかな色彩で描かれている。「漆金薄絵盤」を復元した職人や香具の専門家たちと使い方を再現。ほかにも大理石の香炉や鯨のひげを用いた僧具などの優れた仏具から、1300年前、国家鎮護のため仏に祈りをささげ、その装具にも趣向を凝らした当時の人々の思いに迫る。
出演 西山厚さん(奈良国立博物館学芸部長)

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