「明治の工芸 知られざる超絶技巧」

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明治時代、世界を魅了した日本の美がある。それはほとんど無名の匠(たくみ)たちによって造られた工芸品の数々である。
明治維新によって、武家社会が消滅し、西欧化の波が美術の世界にも大きな影響を及ぼした。甲冑(かっちゅう)や刀装金具などを造っていた金工師、和装から洋装という変化に影響を受けた繊維業など、社会の変化によって職を奪われた職人たちは、海外に活路を見出した。
19世紀ウィーン万博などの博覧会に出品されるなど、日本の輸出産業品として海を渡ったのがそうした工芸品であった。伝統的な日本の美とは少し異なった、緻密で繊細、超絶技巧を駆使して作られた品々は、高い評価を受け、欧米人たちを驚かせたのである。
まるで本物のようにリアルに造られた象牙の竹の子や蜜柑(みかん)に柿、自由自在に動く鉄の蛇や鯉(こい)や昆虫、そして刺繍(ししゅう)によって立体的な輝きを放つ孔雀(くじゃく)の屏風(びょうぶ)。自然をモチーフにしたこうした細密工芸の品々は、今では再現不可能と言われるほどの数々の匠の技によって造られていた。
これまで、あまり目にする機会のなかった明治の細密工芸のユニークな表現、日本の美の極致を世界に見せようと職人たちが挑んだ超絶技巧、その秘密に迫ります。
出演 山下裕二さん(美術史家)

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