「バルテュス 5つのアトリエ」

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バルテュス(1908-2001)は、さまざまな芸術運動が勃興した20世紀を生き「最後の巨匠」と呼ばれた孤高の画家。92年の人生を通して描き続けた特異なエロティシズムを放つ作品群は、称賛、そして同等の誤解や非難を浴びてきた。「少女」をテーマにしながら、彼が本当に描きたかったものは何か?そのヒントになるのが、彼が生涯に持った5つのアトリエだ。アトリエを変えるたびに、バルテュスは大きく作風を変えている。
20代、パリに構えた初めてのアトリエで描いた絵を中心に、初めての展覧会を開いた。その展覧会が鳴かず飛ばず、失意のうちに引っ越した2件目のアトリエで、「少女」というテーマを得た。
40代を暮らしたのは、フランス中部・シャシーの古城。15歳の少女と隠棲した田園の光と影の中で、ルネサンスの壁画にも通じ合う、画面そのものが発光しているかのようなマチエールを獲得した。
50代はローマのヴィラ・メディチ。幼少時より憧れ続けた国・日本から若い妻を迎え、凛とした静ひつな作品を描いた。
そして晩年はスイスアルプスの小村、ロシニエール。生涯最後の20年を過ごしたアトリエでは、憧れてきた「ルネサンス」と「東洋」が融合させた。
画家にとってアトリエを新しくすることは、新しい絵の境地を切り開こうとする決意でもあった。パリの陰影、裏街の空気、田園の光と影、古都の輝き、森の静寂――そのすべてを現地取材し、美しい映像でバルテュスの人生を追体験。彼が称賛や誤解を超えて本当に描きたかったものは何であるのかを解き明かす。
出演 節子・クロソフスカ・ド・ローラさん(バルテュス夫人)

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