「文明開化の光と影~小林清親“東京名所図”~」

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文明開化で急激な変貌を遂げる東京を、光と影を駆使した独特の詩情あふれる姿で描き、“光線画”と呼ばれた、小林清親(1847-1915)の風景版画、『東京名所図』。明治9年から14年まで5年間で全93景描かれ、「明治初年の東京をうかがい知る無上の資料」と言われる。『東京名所図』が当時圧倒的な人気を呼んだのは、西洋画のようにリアルな光景が、夕陽や月光や雪などが醸し出す風情とともに描き出されていたからである。蒸気機関車や西洋建築の新橋駅、人力車など、文明開化を象徴する時代の最先端の風物を描いても、江戸伝来の同時代の風景版画とは決定的に違う新しさがあった。
清親は、この新たな風景版画をどのようにして描くことができたのか。近年着目されてきたのが、清親が残した9冊の「写生帖」である。東京のあちこちを歩いて、さまざまな季節、さまざまな時間の風景を水彩スケッチで描き、水彩画そのままの版画を作ろうと試みた。
ことしは、清親没後100年。番組では、『東京名所図』に描き込まれた風物を通して、文明開化の世相を明らかにし、「写生帖」などから、清親の創作の秘密に迫る。

出演 ヘンリー・D・スミスさん(コロンビア大学教授)
山梨絵美子さん(東京文化財研究所企画情報部副部長)
近藤恒志郎さん(高見沢木版社代表取締役) 伊藤達也

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