「パウル・クレー 秘密のメッセージ」

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謎のほほえみを浮かべる天使たち、矢印やアルファベットの不思議な記号・・・。抽象絵画の巨匠・パウル・クレー(1879~1940)の絵は、見る人を引き込む”秘密”に満ちている。その”秘密”に分け入っていくと、思いもよらない画家のメッセージが浮かびあがってきた。
優しい色で描かれた少女の夢見るようなまなざしが印象深い「窓辺の少女」(1920)。実はこの絵は、大きな一枚の作品をクレー自身が切断した一部。ばらばらにされた絵をパズルのようにつなぎ合わせると、出現したのは第一次大戦直後の荒涼たる風景。描き上げた一枚の絵をわざわざ切断するという行為に秘められた、鎮魂と再生への祈りとは?
やがてナチスが台頭、”退廃芸術家”のらく印を押されたクレーは、作品を没収され、スイスへの脱出を余儀なくされる。「来るべき者」(1933)は、この時代の代表作。奇妙なうろこのようなものに覆われた人物が敬礼のようなポーズを取るこの絵に、画家が潜ませた抵抗の意志とは?
そして最晩年、病を得、死と向き合う日々の中、完成させた傑作「グラス・ファサード」(1940)に、画家は、誰もが驚くある壮大な”秘密”を仕掛けていた。時を越え、クレーが伝えようとしたメッセージとは?
“秘密”に満ちたクレーの絵は、見る人自身が、目と心を総動員して向き合うよう語りかけてくる。さあ、あなたは、その”秘密”からどんなメッセージを読み取りますか?
出演 前田富士男さん(慶應義塾大学名誉教授) 若松英輔さん(批評家)ほか

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