「鉄が秘めた自然のかたち 彫刻家・若林奮(いさむ)」

google

「一体これが、彫刻なのか?」3メートルの鉄板が谷のように46メートルも続く作品。花をかたどりながら、大半が地中深くに埋もれた作品・・・。その作品を前にした人は、思わずその不思議さにひきこまれる。
日本を代表する現代彫刻家・若林奮(1936~2003)。ヴェネツィア・ビエンナーレ代表に2度選出、没後も毎年のように展覧会が開かれ、注目され続けてきた。
若林が一貫して探求し続けたテーマ、それは、“自然と人間との関わり”。自然と人間はどのような距離で、どのような関係を結ぶべきなのか。毎日庭の木の落ち葉を拾っては、その形をなぞって作った作品など、若林は日々の暮らしの中で自然への思索を深め、さまざまな彫刻を生み出し続けた。
若林が、特にみいられた素材は”鉄”。建築物や乗り物に使われるなど、文明を象徴する物質である鉄。しかし、若林が注目したのは、鉄がさびて朽ちていく様だった。そこに、“自然の循環”を感じた若林は、最晩年、鉄と樹々が融合した、比類ないスケールの作品を完成させる。
番組では、彫刻を読み解くカギとなる1万点とも言われるデッサン、貴重な制作風景の映像や生前のインタビューなどから、若林が彫刻に込めた思いに迫るとともに、若林が各地に残した作品が、今、私たちに語りかけるメッセージに耳を傾ける。

出演 堀江敏幸さん(作家・フランス文学者)
酒井忠康さん(美術評論家・世田谷美術館館長)
淀井彩子さん(画家・若林奮夫人)
早矢仕素子さん(画家)
前田英樹さん(批評家)

広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする