「よみがえる美の力~室町将軍の文化戦略~」

2019年12月29日

応仁の乱、戦国の動乱と戦火が絶えなかった室町時代。だが近年、将軍たちが国の安定のため「美」の力をしたたかに利用していたことが注目されている。知られざる戦略とは?

室町幕府に最盛期をもたらした三代・義満の肖像画に奇妙な賛が残されていた。美に溺れ宋王朝を滅ぼした亡国の天子・徽宗になぞらえていると言う。いったいなぜ?近年の研究で、意外な真相が浮かんできた。中国と正式な国交を結んだ義満の元には、宋代の名品の数々が集まった。その美を巧みに利用し、政治権力を強化していたのだ。さらに、歴代将軍は中国伝来の名品に独自の美意識を付加。それが日本人の美意識の原点となっていった

【出演】九州国立博物館主任研究員…一瀬智,【司会】小野正嗣,【語り】中川緑